鳥取大学医学部脳研神経病理
岡田 永子 高橋 和郎 中村 晴臣
日内会誌 第59巻 第11号(昭和45年(1970))
概要、緒言、方法、結果、考察、結論
概要:鳥取県の弓浜半島では、葉煙草畑の病害虫と除草の目的で、数年前よりchloropicrinによる燻蒸消毒が行われているが、本薬物使用時期に一致して、付近の住民の間に各種の症状がみられた。その中毒症状を検索するため、直接診察しえた症例の検討、住民へのアンケート実態調査、および吸入動物実験を行い、次の結果を得た。臨床例の主要症状は、結膜・気道粘膜刺激症状、各種の自律神経症状および著明な起立性低血圧である。アンケート調査では有症率72%であり結膜・気道粘膜刺激症状が最も多く、次いで各種の自律神経症状が見られた。症状は大部分短期間に消失するが、1ヶ月以上持続するものもみられた。薫蒸地より近距離に住む住民ほど有症率が高かったが、100m以上にも有症者はかなりみられ、また加令とともに有症率が高くなる傾向にあった。動物実験では肺に充血・浮腫・出血・肺炎、全身血管系の拡張、実質臓器の細胞壊死を認めた。
久留米大学高度救命救急センター
本多 英喜 川嶋 隆久 加来 信雄
同・中央臨床検査部
河崎 勝也
中毒研究 15:381-384, 2002
はじめに、臨床経過(検査成績、救急処置、血液中薬物の中毒学的分析、医療従事者の二次災害)、考察、結語
九州大学医学部衛生学
教授 井上 尚英 助教授 槇田 裕之
臨床と研究・73巻7号(平成8年7月(1996))
はじめに、一般的特性、作用機序と毒性、中毒症状、臨床検査、病理、診断、汚染除去・予防、治療、おわりに
おわりに:クロルピクリンの取扱作業中の事故は減ってきている。しかし、一方ではこれを悪用する例は少なくない。また、中毒例の治療にあたっては、二次汚染による中毒が起る可能性も少なくないので、十分な配慮が必要である。(後略)
(財)日本中毒情報センター 編集
株式会社じほう 平成12年2月25日改訂版発行(2000)
筑波メディカルセンター病院救急総合診療部 大橋 教良
(財)日本中毒情報センター 石沢 淳子 辻川 明子 尾形 みゆき 黒木 由美子
(財)日本中毒情報センター、大阪府立病院救急診療科 吉岡 敏治
救急医学 第25巻第2号 2001年2月
毒性、症状、診断、治療、予後、クロルピクリンによる集団災害
農林水産省 消費・安全局 農産安全管理課 監修
農薬工業会発行