クロルピクリン液剤は容易にガス化し、催涙を伴う強い刺激臭を発生します。
使用時の安全性を確保するために、また使用後の周辺環境への影響を防ぐために
「使用上のポイント とお願い」 をお守りください。
1.眼に刺激があるので、防護マスク(土壌くん蒸用)と保護メガネのゴーグルを併用するか、眼と口を覆う全面体のついた防護マスク(土壌くん蒸用)を使用する。
2.薬液を気中に曝(さら)さない。
3.土壌消毒機はチェックバルブ等の液ダレ防止装置のついた機種を選ぶ。
4.風向きに注意し常に風上を背に作業する。
消毒の作業は風下から風上への順で行う。
5.施設ハウス内での土壌消毒は側壁と天窓を開放し、
空気の流れを良くする。
6.気温の高い季節では、早朝の涼しい時間帯に作業する。
7.薬液注入後は速やかにポリエチレンシート(0.03mm以上)で被覆する。
8.土壌消毒機は使用後、速やかに灯油で洗う。
長期間未使用の場合は少量のオイルを混ぜた灯油を
消毒機に封入しておくと良い。
9.ポリタンク等へ移して土壌消毒した薬液は水分を含んでいるので
製品缶へ戻さず残液は使い切る。
(水分を含んだ薬液は製品缶を腐食します。)
10.空缶の残液・残臭処理を正しく行う。
●クロルピクリンを使用した圃場は必ずポリエチレンシートなどのシート(0.03mm以上)で被覆してください。
→農薬登録からも義務づけられています。
〔事故発生例〕
クロルピクリンを使用した圃場をシートで被覆しなかったために催涙性のある刺激臭が周辺住宅地に流れ込み、住民がのどや目の痛みを訴える中毒事故が毎年数件発生しています。
●クロルピクリンの残液や残臭のある空缶をごみ回収などに出さないでください。
〔事故発生例〕
クロルピクリンの臭いや薬液が残っている空缶を不用意にごみ回収に出され、清掃センターで 缶がつぶされ、刺激臭が発生し大きな事故となっています。
●ポリタンク等へ移して土壌消毒した残液は製品缶に戻さず、使い切ってください。
又、製品缶に刺激臭を軽減するために水を入れないでください。
〔事故発生例〕
ポリタンク等に移して土壌消毒した残液は水分を含み、製品缶に戻して保管すると残液面上の缶の内側にさびが生じ缶を輪切り状態に腐食します。製品缶に水を混入し、そのまま保管しておくと上と同様のさび、腐食が発生します。
※水分混入による缶腐食