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クロルピクリン剤の適用表と使用上の注意事項
クロピクフロー
<登録番号> |
<農薬の名称> |
<製造業社> |
第21220号 |
クロピクフロー |
日本化薬(株) |
■詳細
農薬の種類 |
クロルピクリンくん蒸剤 |
物理的化学的性状 |
淡黄色澄明油状液体 |
有効成分の種類
及び含有量 |
クロルピクリン・・・・・・・・・・・・・・・80.0% |
その他の成分の種類 及び含有量 |
界面活性剤 等・・・・・・・・・・・・・・・・20.0% |
有効年限 |
― |
毒 性 |
劇物 |
魚毒性 |
C類相当 |
販売する場合の容器又は 包装の種類及び材質 並びに内容量 |
15L 金属缶入り |
■適用病害虫の範囲及び使用方法
作 物 名 |
適用病害虫名 |
使用量 |
本剤の 使用回数 |
使用方法 |
クロルピクリンを含む 農薬の 総使用回数 |
トマト ミニトマト |
萎凋病 ネコブセンチュウ |
20~30L/10a |
1回 |
耕起整地後、灌水チューブを設置し、その上からポリエチレン等で被覆する。その後、液肥混合器等を使用し、本剤を処理用の水に混入させ処理する。 |
2回以内 (床土1回 以内、圃場1回以内) |
メロン |
黒点根腐病 つる割病 ネコブセンチュウ |
1回 |
いちご |
萎黄病 |
2回以内 (床土1回 以内、圃場1回以内) |
ネグサレセンチュウ |
20L/10a |
なす |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
1回 |
半枯病 青枯病 |
20~30L/10a |
ピーマン とうがらし類 |
青枯病 萎凋病 |
2回以内 (床土1回 以内、圃場1回以内) |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
ほうれんそう ごぼう いんげんまめ |
萎凋病 |
20~30L/10a |
1回 |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
きゅうり |
つる割病 |
20~30L/10a |
2回以内 (床土1回 以内、圃場1回以内) |
ネコブセンチュウ ホモプシス根腐病 |
30L/10a |
うり類 (漬物用) |
つる割病 |
20~30L/10a |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
すいか |
つる割病 |
20~30L/10a |
ホモプシス根腐病 ネコブセンチュウ |
30L/10a |
にがうり |
つる割病 |
20~30L/10a |
1回 |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
さやいんげん |
萎凋病 |
20~30L/10a |
2回以内 (床土1回 以内、圃場1回以内) |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
さやえんどう 実えんどう |
根腐病 |
20~30L/10a |
1回 |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
しょうが みょうが(花穂) みょうが(茎葉) |
根茎腐敗病 |
20~30L/10a |
こまつな |
萎黄病 |
アスパラガス |
立枯病 |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
にら |
乾腐病 |
20~30L/10a |
ねぎ |
萎凋病 根腐萎凋病 |
2回以内(床土1回 以内、圃場 1回以内) |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
セルリー |
萎黄病 |
20~30L/10a |
ネコブセンチュウ |
30L/10a |
きく |
ネグサレセンチュウ ネコブセンチュウ 萎凋病 |
花き類・ 観葉植物(きくを除く) |
ネコブセンチュウ フザリウム菌による以下の病害(萎黄病、萎凋病、株枯病、乾腐病、球根腐敗病、立枯病、葉枯病、腐敗病) |
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■使用上の注意事項
- 温度が低いと本剤のガス化が悪く、十分な効果が得られないこともあるので、なるべく地温が7℃以上の時使用すること。
- 本剤の処理に当たっては、作物の播種・植付け前にガスが土壌中に十分拡散するように耕起、砕土を十分に行い、丁寧に整地してから灌水チューブを設置する。その上からポリエチレン等で被覆し、液肥混合器等を使用し、本剤を処理用の水に混入させ処理すること。
- 本剤の処理液が直接処理圃場より漏出しないように注意すること。
- 高設栽培等架台上の培地に使用する場合、薬剤がベッドの下部等から散逸しないように、ポリエチレン、ビニール等で施設床面まで被覆すること。また、薬剤を処理する際に、ポリエチレン、ビニール等を伝わって、栽培槽から漏出しないように注意すること。
- 地温が15℃以上の時は処理後10日位、また、地温が低い時は処理後20~30日経過するとガスは大体抜けるが、念のためくわを入れ、土質、気温等により、なお臭気が残っている時は、よく切り返し、完全にガス抜きを行ってから、播種あるいは移植すること。
うり類は本剤のガスに弱いので、ガス抜きは特に丁寧に行うよう注意すること。
- 作物の生育中には薬害を生ずるので使用しないこと。隣接地に生育中の作物がある場合には、揮散ガスによる薬害に注意すること。特に、生育中の作物があるハウス内では使用しないこと。
- ミツバチの巣箱周辺では使用を避けること。
- 消石灰などのアルカリ性肥料の施用直後に本剤を処理すると作物に有毒な物質を作り、薬害の発生するおそれがあるので、このような肥料はガス抜き後に施用するか、または本剤処理の10日以上前に施用すること。
- 他剤と混合しないこと。特にカーバム剤およびカーバムナトリウム剤とは化学反応により、発熱し危険であるので、カーバム剤およびカーバムナトリウム剤使用後の散布器具等はよく洗浄してから用いること。
- 金属腐食性があるので、使用後の注入器具その他は水でよく洗うこと。
- 薬液の入っている製品缶に水が混入すると缶が腐食するおそれがあるので、製品缶には水を入れないこと
- 薬液タンク(ポリタンク等)に移した薬液は水分を含んでいる可能性があり、製品缶を腐食するおそれがあるので、残存薬液は製品缶に戻さず、使い切ること。
- 処理後の放置期間と効果・薬害との関係は、土壌の種類、腐植土の多少、温度、土壌水分、作物の種類によって一様ではないので、本剤の使用に当たっては使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意すること。
特に、初めて使用する場合には病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
- 適用作物群に属する作物又はその新品種に本剤を初めて使用する場合は、使用者の責任において事前に薬害の有無を十分確認してから使用すること。なお、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることが望ましい。
人畜に有毒な農薬については、その旨及び解毒方法
- 医薬用外劇物。取扱いには十分注意すること。
誤って飲み込んだ場合には吐かせないで、直ちに医師の手当を受けさせること。
本剤は窒息性有毒ガスを発生するので、揮散したガスを吸い込まないよう注意すること。
本剤使用中に身体に異常を感じた場合には、通風の良好な場所で顔を横に向け、体を暖めながら直ちに医師の手当を受けること。
場合によっては、酸素吸入又は人工呼吸を行い、強心剤等を投与する。
- 本剤は催涙性の刺激性を有し、眼、のど、鼻を刺激するので注意すること。
ガスが眼に入りひどく痛む時は、多量の水でよく洗い速やかに眼科医の手当を受けること。
- 本剤は皮膚に対して強い刺激性があるので皮膚に付着しないよう注意すること。
付着した場合には直ちに石けんでよく洗い落とすこと。
- 本剤を取り扱う際は吸収缶(活性炭入り)付き防護マスク、保護眼鏡、不浸透性手袋、ゴム長靴、不浸透性防除衣などを着用すること。
ガス抜き作業の際も同様の防護マスク、保護眼鏡を着用すること。
作業の際はガスを吸い込まないよう風向き等を十分考慮すること。
作業後は直ちに手足、顔などを石けんでよく洗い、うがいをするとともに洗眼すること。
- 本剤は灌水装置、施設を使用し処理するため装置や設備の接続部分は薬液の噴出等がないよう注意すること。
- 本剤が衣服等に付着した場合には、脱衣して他のものとは分けてよく洗濯し、本剤の臭気が抜けるまで身につけないこと。
- かぶれやすい体質の人は取扱に十分注意すること。
- 作業中及びくん蒸中の圃場へ小児等作業に関係のないものや家畜、家禽が立ち入らないよう十分注意すること。
- 揮散ガスによる危被害を防止するため、本剤の処理は朝夕の気温の低い時間帯に行うこと。
- 住宅、畜舎、鶏舎周辺での使用に当っては、以下の事項に留意し、ガスによる危被害の発生防止に十分配慮すること。
- 高温期の処理を避け、気温の低い季節に処理するのが望ましい。
- 住宅、畜舎、鶏舎が風下になる場合、処理を控えること。
- 被覆資材は厚めのもの(0.03mm以上)を使用すること。
- 風の強さや向きが変わり、危被害を及ぼす恐れがある場合は、ガス抜き作業を中断すること。
- 本剤をビニールハウス等の施設内で使用する場合、出入口、天窓、側窓等を開け通気をよくして作業を行うこと。
作業後は直ちに密閉し、臭気が残っている期間にはハウス内へ入らないこと。くん蒸後はハウスを開放し、十分換気した後に入室すること。
水産動植物に有毒な農薬については、その旨
- 本剤は水産動植物(魚類、甲殻類、藻類)に強い影響を及ぼすので、河川、湖沼、海域および養殖池に本剤が飛散・流入する恐れのある場所では使用しないこと。
- 散布器具・容器の洗浄水および残りの薬液は、河川等に流さず、周囲に影響のない地点を選定して、土壌中に処理を行い、容器等は水産動物に影響を与えないよう適切に処理すること。
引火し、爆発し、又は皮膚を害する等の危険のある農薬については、その旨
貯蔵上の注意事項
- 貯蔵は直射日光をさけ、鍵のかかるなるべく低温で乾燥した場所に密封して保管すること。
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(平成27年6月1日更新)